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研究者情報

データ更新日:2017年05月23日

石井 宏史 (いしい ひろし) 助教 HIROSHI Ishii

メール

所属組織・役職等

医薬保健研究域 医学系 神経分子標的学
助教

教育分野

【学士課程】
医薬保健学域 医学類 神経解剖学 「脳の血管」
医薬保健学域 医学類 医薬保健学基礎、初学者ゼミ 「チュートリアルゼミ」認知症と交通事故
医薬保健学域 医学類 医薬保健学基礎、初学者ゼミ 「細胞骨格」
【大学院前期課程】
医薬保健学総合研究科 医科学専攻 神経解剖学 末梢神経と中枢伝導路

所属研究室等

神経分子標的学

学歴

【出身大学院】
千葉大学 医学研究院 博士課程 先端生命科学 2011 修了
【出身大学】
大阪大学 医学部 医学科 2005/03 卒業
【取得学位】
博士(医学)

職歴

Columbia University in the City of New York, The College of Physicians and Surgeons, The Columbia Center for Translational Immunology The Uehara Memorial Research Fellow   (2013/09/01-2015/07/31)

生年月

所属学会

Society for Neuroscience (USA)
日本神経科学学会
日本解剖学会

学内委員会委員等

受賞学術賞

○安田記念医学財団 海外研究助成 (2013/12/14)
○上原記念生命科学財団 リサーチフェローシップ (2014/03/11)
○日本損害保険協会 交通事故医療研究助成 特定課題・脊髄損傷における可塑性の評価(2016/09/16)

専門分野

神経免疫学、脳神経外科学、及び幹細胞生物学

専門分野キーワード

生命進化と神経再生、神経免疫連関、小胞体ストレス応答性炎症;くも膜下出血、脊髄損傷

研究課題

脊髄損傷後の小胞体ストレス応答性炎症による病態機構解明

【研究概要】
 脊髄損傷後の神経再生そして顕著な機能回復は極めて困難である。臨床現場における炎症反応の抑制を狙ったステロイドの大量投与療法は有意に奏功するという結論には至っておらず、むしろ易感染性等副作用の問題をはらむ。
 一方、近年の基礎研究により脊髄損傷後に小胞体の生理作用が撹乱され、いわゆる小胞体ストレス応答 (unfolded protein response; UPR) が起こることが報告されている。しかしUPRの病態への関与は殆ど未解明である。ここで、我々はUPR関連遺伝子を欠失させるとその発現量に応じて損傷脊髄での炎症が抑制され、運動機能の回復が促進されることを見出している。本研究の目的は、【1】脊髄損傷後のUPRを解析することで神経機能の可塑性を評価すること、そして【2】UPR関連分子の制御による脊髄損傷の新規治療候補因子を同定することである。

【小胞体ストレス応答性炎症と脊髄損傷】
 小胞体 (endoplasmic reticulum; ER) に変性蛋白質が蓄積するとERストレスが生じる。するとERストレスセンサー蛋白質であるPERK, IRE1そしてATF6が活性化されUPRが起こり、細胞死の回避を制御している。UPRは神経変性疾患や非自己免疫性糖尿病など多くの病態に重要な役割を担うことが知られている。
 このERストレスセンサーの一つPERKが、脳脊髄の自己免疫疾患である多発性硬化症の動物モデルにおいてオリゴデンドロサイトを介して保護作用を示すことが報告された (Popko et al, Nat Neurosci 2009, Stone et al, Front Neurosci 2015) ことから、我々は多発性硬化症モデルにおいて他のERストレスセンサーでありUPRのマスター転写因子であるATF6αの役割を調べた。意外なことに、ATF6αは中枢神経系の内在性免疫担当細胞であるミクログリアをNF-kB依存的に活性化して炎症反応を促進することで病態に関わることが分かった (Ta, Ishii, Hori et al, J Neurochem 2016)。UPRにより惹起される炎症反応は特に最近急速に注目されて来た生体反応であり、興味深いことに、進化的に様々な生物に保存された微生物に対する応答とシグナル伝達経路を共有する (Keestra-Gounder et al, Nature 2016; Penn & Cox, Nature 2016)。
 脊髄損傷において、モデル動物による解析の結果、急性期から慢性期に至る迄複数のUPR関連分子に依存した炎症反応が病態に関与することが示唆される。今後、脊髄損傷におけるUPR依存的炎症反応と神経機能の可塑性を評価することで、UPR関連分子の特異的制御による病態に応じた極めて新規かつ効果的な治療法が開発できると考える。最終的に、患者の末梢血や髄液検体から生じているUPRの特徴を解析して治療標的を絞ることで、個々に応じたUPR依存的炎症制御の治療戦略が立てられると期待している。

著書

  • 熱ショックタンパク質、脳科学辞典  日本神経科学学会・脳科学辞典編集委員会 2012/02 原著書 共著 石井 宏史、 山下 俊英 担当編集委員:柚崎 通介 DOI:10.14931/bsd.489
  • 私とQOL 「終末期患者のQOL」, 臨床看護 35(13):2067 へるす出版 2009 単著 石井 宏史

論文

  • CD38 positively regulates postnatal development of astrocytes cell-autonomously and oligodendrocytes non-cell-autonomously. Hattori T, Kaji M, Ishii H, Jureepon R, Takarada-Iemata M, Minh Ta H, Manh Le T, Konno A, Hirai H, Shiraishi Y, Ozaki N, Yamamoto Y, Okamoto H, Yokoyama S, Higashida H, Kitao Y, Hori O. Glia, Wiley Periodicals, Epub ahead of print.    北國新聞、Yahooニュース、中日新聞、QLifePro 医療ニュース、日本の研究.comで取り上げられた。 2017/03/13 査読有 原著論文 研究論文(学術雑誌) 
  • Atf6α deficiency suppresses microglial activation and ameliorates pathology of experimental autoimmune encephalomyelitis. Ta HM, Le TM, Ishii H, Takarada-Iemata M, Hattori T, Hashida K, Yamamoto Y, Mori K, Takahashi R, Kitao Y, Hori O. J Neurochem, The International Society for Neurochemistry, Epub ahead of print.  表紙を飾った。筆頭著者は第38回日本生物学的精神医学会・第59回日本神経化学会大会 合同年会(2016年9月、福岡)にて優秀発表者賞を受賞した。 2016/07/18 査読有 研究論文(学術雑誌) 
  • MHC class I expression by donor hematopoietc stem cells is required to inhibit NK cell attack in allogeneic, but not syngeneic recipient mice. Hirata Y, Li H, Takahashi K, Ishii H, Sykes M, Fujisaki J. PLoS One, Public Library Science, e0141785 2015 査読有 原著論文 研究論文(学術雑誌) 
  • ifn-γ-dependent secretion of IL-10 from Th1 cells and microglia/macrophages contributes to functional recovery after spinal cord injury. Ishii H, Tanabe S, Ueno M, Kubo T, Kayama H, Serada S, Fujimoto M, Takeda K, Naka T, and Yamashita T. Cell Death and Disease, Nature Publishing Group, 4:e710 2013/07/04 査読有 原著論文 研究論文(学術雑誌) 
  • Adoptive transfer of Th1-conditioned lymphocytes promotes axonal remodeling and functional recovery after spinal cord injury. Ishii H, Jin X, Ueno M, Tanabe S, Kubo T, Serada S, Naka T, Yamashita T. Cell Death and Disease, Nature Publishing Group, 3:e363 2012/08/09 査読有 原著論文 研究論文(学術雑誌) 

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  • Temporal changes in cell marker expression and cellular infiltration in a controlled cortical impact model in adult male C57BL/6 mice. Jin X, Ishii H, Bai Z, Itokazu T, Yamashita T. PLoS One, Public Library Science, 7:e41892 2012/07/24 査読有 原著論文 研究論文(学術雑誌) 
  • Th1 cells promote neurite outgrowth from cortical neurons via a mechanism dependent on semaphorins. Ishii H, Kubo T, Kumanogoh A, Yamashita T. Biochem Biophys Res Commun, Elsevier, 402:168-172 2010/10/12 査読有 研究論文(学術雑誌) 
  • 終末期医療のQOLを考える 石井 宏史, 池岡 邦泰, 中内 千暁, 山本 正樹, 矢野 正道, 八木 安生, 藤田 晴康, 足達 綱三郎, 森本 兼曩, 萬代 隆 Quality of Life Journal, 日本QOL学会, 5:41-45 2004 原著論文 研究論文(学術雑誌)
  • 腎臓移植による患者のQOL変化 池岡 邦泰, 石井 宏史, 中内 千暁, 矢野 正道, 角田 洋一, 高原 史郎, 藤田 晴康, 足達 綱三郎, 森本 兼曩, 萬代 隆 Quality of Life Journal, 日本QOL学会, 4:71-77 2004 原著論文 研究論文(学術雑誌)
  • 運動療法による女性の健康増進に関するQOL変化 中内 千暁, 石井 宏史, 池岡 邦泰, 矢野 正道, 品川 由紀子, 藤田 晴康, 足達 綱三郎, 萬代 隆 Quality of Life Journal, 日本QOL学会, 5:47 2004 原著論文 研究論文(学術雑誌)

講演・口頭発表等

  • Transfer of Th1 cells promotes recovery from spinal cord injury. (会議名:FASEB Summer Conference on Translational Neuroimmunology: From Mechanisms to Therapeutics, Carefree, Arizona, USA)(2012/07/31)
  • Implantation of Th1 cells ameliorates recovery after spinal cord injury. (会議名:Neuro2010, The 33rd Annual Meeting of the Japan Neuroscience Society, Kobe, Japan)(2010/09/02)
  • 無熱性頭痛を契機に救急外来を受診した一例-救命に至った単純性ヘルペス脳炎 (会議名:第3回MMC卒後研修臨床懇話会;最優秀賞受賞)(2007/01)

芸術・フィールドワーク

特許

○COMPOSITION FOR TREATING CENTRAL NERVE DAMAGE, AND USE THEREOF, WO125531 (公開年月:2013/08/29)
○中枢神経の損傷を治療するための組成物およびその利用, 公開番号 2015-091761 (公開年月:2015/05/14)

共同研究希望テーマ

○神経再生と免疫連関、生命進化と中枢神経系疾患との関係                                特にフローサイトメトリー、セルソーターを用いた中枢神経系解析に長けております。これから多光子励起顕微鏡等を用いたlive imagingを始めin vivo imagingに精通、或いは興味ある研究者・臨床家の方と上記関連研究をご一緒できれば幸いです。

科研費

○研究活動スタート支援「中枢神経損傷後の獲得免疫系の機能とその制御による治療」(2012-2013) 代表者
○基盤研究(C)「損傷関連分子によるクモ膜下出血後脳血管攣縮機構の解明」(2017-2019) 代表者

学域・学類担当授業科目

○初学者ゼミⅠ(2017)
○発生学(2017)
○神経解剖学(2017)
○脳の構造(2016)
○人体の発生(2016)

大学院担当授業科目

○人体構造学(2017)
○神経分子標的学特論(2017)
○神経分子標的学特論(2017)
○神経分子標的学特論(2016)
○神経分子標的学特論(2016)
○人体構造学(2016)

他大学の客員教授

教育活動(FD)に関する研究

国際事業協力

留学生参加の社会活動

審議会等の参加

講演可能なテーマ

その他公的社会活動

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